平成27年12月からダニアレルゲン(ハウスダストと同じと考えて差し支えありません)によるアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法(減感作療法)が保険診療で受けられるようになりました。 舌下免疫療法(減感作療法)の効果や有効率などの詳細はシオノギ製薬のダニによるアレルギー性鼻炎に関する情報サイトまたは鳥居薬品のアレルゲン免疫療法専門サイトを参照してください。
鈴木クリニックで舌下免疫療法を受ける実際の手順をQ&A形式で説明します。
Q1 治療が受けられるのは何歳からですか: 12歳以上の方のみです。12歳未満の方は残念ながら治療を受けることができません。
Q2 最初に調べることはなんですか: アシテアおよびミティキュアはダニアレルギーのみにしか効果がないのでダニ抗原を含めた複数のアレルゲンに対する特異的IgEを血液検査で調べます。ダニアレルギーと思っていても別の原因のこともありますので最低一度は調べる必要があります。これまでに検査した資料で代用可能な場合がありますので検査結果をお持ちでしたらご持参ください。検査の結果がでるのに5日ほどかかります。持参の資料がない場合は初日はお薬はありません。
Q3 ダニ以外にも花粉などにアレルギーがあることがわかりましたが、舌下免疫療法をやってもよいですか: ダニアレルギーに対しては効果が期待できますが他の抗原には効果がありませんので、他の物質に対するアレルギーの症状はこれまでどおりの病状がつづくと予想されます。舌下免疫療法を受けることは可能です。
Q4 スギ花粉症の舌下免疫療法(シダトレン)を実施中ですがダニアレルギーの舌下免疫療法の治療も同時におこなうことができますか: 当院では安全のためおすすめしていません。どちらか一つを選んで治療を行います。シダトレン治療中の場合はシダトレンが終了してからダニアレルギーの舌下免疫療法を開始します。
Q5 検査の結果、治療を開始することになったら薬はどこでもらいますか: 初回の処方と治療は当院内でおこないます。初回の治療は、まれに強いアレルギー反応が出ることがありますので自宅ではおこなわず、必ずクリニックで医師・看護師の指導の下でおこなってください。
Q6 初回治療にかかる時間はどれくらいでしょうか・・・初回の舌下投与後30分ほど様子をみて問題がないことを確認後帰宅していただきます。2日目からは自宅で治療を継続します。実施した状況をノート(診察時に差し上げます)に記録しつつ指示にしたがってお薬を増量してください。
Q7 治療開始後、次の受診はいつですか: 1週間目に再受診です。治療状況や副作用をおたずねし診察上も問題のないことを確認して次回までのお薬を処方します。順調な経過ならそれ以後は2週間毎の受診となります。
Q8 いつまで続ける必要がありますか: 最大の効果が得られるのは1年以上かかります。中断しないように治療を継続してください。
Q9 治療費はおよそいくらくらいかかりますか: 舌下免疫療法のみの治療の場合、3割負担で初回受診時は初診料と血液検査を合わせておよそ6000円(アレルギーの検査のみの場合)から7000円(貧血・肝腎機能検査をあわせておこなう場合)、2回目は再診料とお薬代などでおよそ1200円(1週間分の薬)、3回目以後はおよそ1900円(2週間分の薬)です。1割負担の場合はそれぞれ、およそ2000円から2330円、およそ400円、およそ640円となります。(合併症の有無や副作用の状態、他の薬がある場合などは別途費用がかかることがありますので概算とお考えください。)